新出文法項目:ため、助詞「し」、名詞+でも (also/even being X)、〜ず(否定)
びっくりしたこと
今日、友達の結婚式に行った。日本の結婚式に出るのは初めてだったし、高校の時の友達の雪子さんの結婚式だったから楽しみにしていたけど、すごくがっかりしてしまった。今は、行かない方がよかったと思っている。
雪子さんと私は、目白にある同じ高校に通っていた。三年間同じクラスで、雪子さんは私が分からない難しい日本語を教えてくれたし、私は雪子さんの英語の宿題を手伝ってあげた。勉強だけじゃなくて、何でも一緒にしていたから、雪子さんと私はすごくいい友達になった。
雪子さんは経済を勉強したかったし、私は言語学を専攻したかったから、残念だったけど別々の大学に行った。雪子さんの大学も私のも都内にあったけど、遠かったし雪子さんも私もアルバイトをしていて忙しかったから、大学の四年間はあまり会わなかった。大学を出てから私は大学院に行って、雪子さんは銀行で仕事をしていた。
先月、久しぶりに雪子さんから電話があった。雪子さんは、ウキウキしていた。
「アン、元気?久しぶり。大学院の勉強は大変?あ、そう。あのね、アン。私、結婚するの。えっ、びっくりした?そうなの。半年前に婚約してね。あっ、婚約っていうのは結婚の約束をするって事なんだけど。結婚式場が取れたから、来月に決まったの。来週ちゃんとした手紙を送るけど、アンにははやく連絡したかったから、電話しちゃった。高校の時のクラスが一緒だった桜木さん、覚えてる?彼女、大学を出て今は山森研究所っていう所に勤めているんだけど、桜木さんも結婚式に来るから、一緒に来て。えっ、結婚の相手?私が勤めている銀行の同じ課の島田さんっていう人。背が高くてハンサムで、スポーツもできるし、英語も上手ですごくすてきな人。自分で言うのも変だけど。じゃ、来月会おうね。バイバイ!」
結婚式のためのフォーマルな服がなかったから、デパートに行った。いろいろ見たけどなかなか気に入ったのが見つからないし値段が高いし、その日はしかたがないからあきらめて買わずに帰ってきた。困って桜木さんのお母さんに相談した。お母さんは和服がいいでしょうとおっしゃったので、結婚式に来て行く服は着物にした。今朝桜木さんのお宅に伺って、お母さんに着物を着せていただいた。それから桜木さんの車で結婚式場まで行った。腰のところに大きい帯があったから、座りにくかった。
雪子さんは白いウエディング・ドレスがよく似合って、とてもきれいなお嫁さんだった。お婿さんもすてきな人で、私の知っている人に似ていた、というより雪子さんのご主人になった島田さんは、私が知っている島田さんだった!
私は大学の時に都内の英会話学校で英語を教えるアルバイトをしていて、そこで島田さんもアルバイトをしていた。彼も私もほとんど毎日同じ時間に教えていたから、友達になった。一年ぐらいデートして別れてしまったけど、島田さんは私の前のボーイフレンドだった。
今日島田さんに会った時は、本当にびっくりした。島田さんも私をもちろん覚えていたけど「はじめまして」と言った。島田さんが私の昔のボーイフレンドだったことを雪子さんは知らない。絶対に言わないでおこうと思う。
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